社会保険労務士に合格するためにはどれくらいの勉強時間が必要なのでしょうか?ネットで検索をしてみると初学者の方でも1,000時間位必要だと言われているようですが、2~3年かかってやっと合格するといった情報もあります。真偽はどうなんでしょうか??



社会保険労務士試験合格に必要な勉強時間は1,000時間?

前述の通り社会保険労務士試験の合格には1000時間程度が必要だと言われています。ただし、この「勉強時間」についての考え方には注意が必要です。実際、初受験は「腕試し」程度の認識での受験をした方はともかく、通信講座や資格学校を利用したり、独学で参考書をキッチリ回した方は初受験時に800時間~1000程度は勉強されている方が多いと思います。



それでも初受験では不合格となり、2回目の受験で合格をされた方は軽く「1,000時間以上」勉強をしていると思います。さらにそれ以上になると、当然その勉強時間は増えていきますね。管理人は3回受けているので2,000時間は超えていると思います・・・


1,000時間、いや、2,000時間・・・5,000時間勉強しても
合格の「保証」がある訳ではない。


勿論、どんな試験も当日のコンディションやたまたま直前に見ていた「数字」が出題されたといったまさに「神の悪戯」みたいな事はあり得ます。ただ、社会保険労務士試験は「神の悪戯」が他の国家試験と比較するとやや発生し易いのです。



理由は社会保険労務士試験の合格基準にあります。社会保険労務士試験は科目毎に「足キリ」が設定されています。極論ですが、択一式の結果が満点(70点満点)、選択式についても37点(40点満点)であっても、選択式の科目で1科目でも基準点未満であれば、不合格となってしまいます。
(さらにこの合格基準調整の名の下に毎年のように行われる「救済」という要素が・・・)
※詳しくは現試験制度になってからの合格基準調整一覧を記載しています。
参考記事→社会保険労務士の難易度議論を複雑にする合格基準



勿論、上記は「極端な例」ではありますが合格基準点前後にいる「当落線上」にいる方ですと基準点は超えても足キリで不合格という事はまま有り得る事です。

社会保険労務士試験は「合格水準」までの勉強時間が1,000時間?

社会保険労務士合格までの勉強時間については「〇〇時間勉強すれば大丈夫!」というのは難しいですが、「合格水準」までの勉強時間に関しては800時間~1,000時間と言われています。これに関しては僕もまあ、そんなものかな?と思います。



上手く行けば「合格水準」に達して「選択式の関門」を潜り抜ければ1回で合格をする方もいますね。資格学校や各種通信講座が「初学者が6ヵ月~7ヵ月で一発合格」と謳っているのは嘘ではないと思います。嘘ではないと思いますが・・・正直に言えばかなり難易度は高いと思います。実際の時間に当てはめてみるとその難易度の高さが分かると思います。


仮に2月から勉強をスタートすると計算すると、


  • 2月:28日×4時間=112時間
  • 3月:31日×4時間=124時間
  • 4月:30日×4時間=120時間
  • 5月:31日×4時間=124時間
  • 6月:30日×4時間=120時間
  • 7月:31日×4時間=124時間
  • 8月:20日×4時間=80時間


これで804時間の確保が可能です。実際、1日4時間の勉強時間確保は会社に勤めているとかなりハードルは高いとは思います。勿論1日辺りなので「土日」「GW等の祝祭日」に集中して勉強時間を確保するなど勤め先の状況やご家族理解との調整をしてなんとか捻出する形になるのではと思います。



最近は「スマホやタブレットでの動画講義」といった便利なツールも発達しているとはいえ、通勤時間にスマホで講座を聴いて、昼休みに答練の復習をして、帰りの電車はスマホで過去問を解くといったように、様々な工夫を凝らしてようやく確保が可能なのではないでしょうか。



そして、これだけの時間を確保して強をしても恐らく、全ての科目を一通り回し終るのは5月~6月の間位になると思います。問題を回答する時間(いわゆる過去問を回す時間)はあまり取れないと思うので、科目によっては「過去問を殆ど回せない」状態で本試験に挑む形になるかなと思います。



管理人自身は初めて試験を受けた時は2月からスクールに通い始めました。講座は既にスタートしていたので動画で既に終了した講義を受けつつ、講座も受講していましたが講座の最期の方で講義となる徴収法は過去問を1度も回せないなど仕上げる事は出来ませんでした・・・


講義
2月
「健康保険法」
「社会保険一般常識」
「国民年金法」(動画講義)
「厚生年金法(動画講義)」
3月
「労働保険一般常識」
「労働基準法」
「厚生年金法」続き(動画講義)
「国民・厚年横断(動画講義)
4月
「労働基準法」続き
「安衛法」
「労災法」
5月
「労災法」続き
「雇用保険法」
6月
「雇用保険法」続き
「徴収法」
7月
「改正法白書」


上記が僕が最初に受験した時の勉強スケジュールです。12月開講の講座のため「年金」の講座は2月時点では終了。そのため「生講義」を受講しつつ動画講義も受講していました。授業だけで80コマ近くありそれだけでも時間数にすると2.5時間×78コマで195時間の講義がありました。



振返って計算してみると僕自身も初回は丁度800時間弱位だったかと思いますが、模擬試験は概ね30点弱(そもそも全教科終わってない・・・)、本試験は択一式33点と合格には遠く及ばない点数でした。



ただ、教科によっては7点程得点できていたので試験を経験出来たという点ではとても良かったと思っていました。また、「勉強が得意な人」や「工夫が上手な人」であれば合格する人がいてもおかしくはないとは思います。

社会保険労務士試験の合格水準に達するとは?

前述の「合格水準に達する」とはどのような状態を言うのでしょうか?択一式の基準点を超えていれば「合格水準」というのがよく言われている一つのラインですね。僕自身も概ねこのラインなのではないかと思いますが、年によって合格点は若干前後しますので40点以上の点数であれば「当落線上」と考えてよいと思います。
※各年度の「合格基準点」一覧はこちらの記事に詳しいです。



もっとも、本試験を経験していない人は、実際に試験を受けてみないと自分が「合格水準」なのかはわかりません。そこで活用できるのは各資格スクール等が開催している模擬試験ですね。



模擬試験は「本試験」ではないので「合格点だから安心する」のも「点数が足りないから凹む」のも厳禁ですが、あくまでも「目安」として自分の理解度を試してみる分には役立ちます。ただし、自分が受講している講座(あるいは利用している参考書)以外の受験をした結果を参考として下さい。
※僕は「模擬試験が絶好調だったにも関わらずで見事に大不合格」の経験があります。

社会保険労務士試験合格までの勉強時間についてのまとめ

さて、ここまでの考察をまとめてみました。


  • 〇〇時間勉強するれば「合格!」という基準はない!
  • (あまり時間に拘り過ぎてはいけない。)

  • 合格水準には800~1000時間程度で到達する。
  • (択一式で合格基準点前後(概ね40点以上)であれば水準には達している。)

  • 模擬試験は「目安」にはなるが「盲信」も「悲観」もダメ。
  • (模試はあくまで模試!復習こそ模試の目的!参考にするのは「他社」の模試!)



以上、社会保険労務士試験の勉強時間についてでした!